保育園・保育所で働くには保育士になる必要があると考える人が多いと思いますが、必ずしもそうとは限りません。保育園・保育所で働く人の職種には「保育補助」というものがあり、保育補助として働くのに保育士の資格は不要です。
保育補助であれば基本的に無資格で働くことができるので、未経験の方でもチャレンジしやすい職種だと言えますし、保育補助として働きながら保育士資格の取得を目指す人もいます。今回は、保育補助の仕事について解説していきましょう。
保育補助ってどんな仕事?
保育補助とは文字どおり、保育園・保育所で保育士のサポートをする職種のことです。仕事内容は施設によって異なりますが、準備・片付けや掃除、また子どもたちの寝かしつけ、おむつ交換、食事のサポートなどが中心になります。保育士に比べると直接の保育は少ないですが、基本的には手が足りない部分を補う役割なので、保育園・保育所の仕事を幅広く経験できます。
今、保育補助が求められる理由
ご存知のとおり、東京・横浜をはじめとする大都市では待機児童問題が深刻になっています。急ピッチで保育園・保育所が増加していますが、保育士の数がそれに追いついていないのが現状です。保育士不足のために一人ひとりの保育士にかかる業務負荷も重くなっており、それが原因で離職してしまうという悪循環に陥っています。
そこで、需要が高まっているのが保育補助です。保育士のサポート役として保育補助を雇用することで保育士の負担軽減を図る保育園・保育所が増えています。今後も、保育補助の需要はさらに拡大していくと思われます。
保育補助のメリット・デメリットとは?
上述のとおり、基本的に保育士資格がなくても働くことができるのは保育補助の大きなメリットだと言えます。
多くの場合、保育補助の雇用形態はパートやアルバイトなどの非正規雇用です。勤務曜日や勤務時間をフレキシブルに調整できるので、育児や家事などの都合に合わせて働きたい人には魅力的でしょう。また、保育士資格を目指す人は仕事と受験勉強を両立しやすいと言えます。
ネックになるのは給与面かもしれません。保育補助の多くは時給制なので、正社員に比べると給与は低いのが一般的です。なお、保育補助の時給の相場は900円~1,500円くらい。地域などによって大きく変わってきます。
保育補助から保育士へステップアップしよう!
保育士資格を取得しようとお考えの方は、そのための手段として保育補助を経験するのはいいことです。たとえば、今は保育士の受験資格がない方も、保育補助として一定の実務経験を積むことで受験資格を得られます。
>> 保育士資格についての詳細はこちら「出産後、独学で保育士資格を取れる?」
保育士試験に合格するのは決して簡単なことではありませんが、試験勉強にも保育補助の実務経験は大いに役立ちます。そして見事、保育士資格を取得できれば正社員として採用されやすくなり、安定して働くことができます。もちろん、保育補助としての経験は保育士になってからも活かされるはずです。
なお、保育補助として時給アップ、キャリアアップするために、新たな保育補助の資格「子育て支援員」を取得するという手もあります。子育て支援員の詳細については、別の機会に解説しましょう。